WORK 仕事について

首都圏と地方での仕事の進め方の違い

佐藤
広告代理店で働いていましたが、エリア社員の募集を見て応募しました。1年目は東京のみを担当していましたが、今は北関東の群馬と埼玉も任されています。
前田
私は福祉業界で働いていて、転職しました。入社以来、長野県を担当しています。鮎川さんと兼松さんは新卒採用での入社ですよね?
鮎川
私は元々YCC(よしもとクリエイティブカレッジ)に入っていて、卒業のタイミングで採用募集がありました。学生時代は東京で過ごしていましたが、地元の千葉へ帰った時にいつも居心地のよさを感じていて、地元で働きたい思いもあって受けました。
兼松
僕は愛知県出身ですけど、愛知の人って面白くないと思われることが多く、悔しい思いがありました。エリア社員になれば見返せるのではないかと思ったことも試験を受けた大きな要素の一つです。
一同
(笑)。

佐藤 健志郎

㈱よしもとデベロップメンツ エリアセンター所属。

Q&A

兼松
最初は愛知県担当でしたが、入社2年目の終わり頃に東北の市役所への出向募集がありました。「愛知でまだやりたいこともあるけれども、行ってみたい気持ちもある」と回答したところ、2週間後に「宮城県の石巻市に行ってもらいたい」と上司から要請を受けたので引き受けました。今は宮城県、岩手県、山形県を担当しています。
佐藤
僕と鮎川さんは前田さん、兼松さんとは動き方が違うかもしれないです。正直なところ東京で地域活性と言われても最初はピンと来ませんでした。ところが、商店街が賑やかな地域もあれば、多摩地区のように人口が減ってきている地域もあることが次第にわかってきました。また、東京には有名な芸人さんも多くいるため“住みます芸人”といっても理解してもらえないことが多くありましたが、都心とは離れた多摩地区や八丈島に赴くと喜んでいただきました。

前田 久美子

㈱よしもとデベロップメンツ エリアセンター所属。

鮎川
確かに千葉も地方感はあまりないです。東京まですぐ行けて、よしもとの劇場も近くにあるため“住みます芸人”に興味を持っていただきにくい環境です。ところが、銚子や南房総といった県内でも東京から遠い地域では重宝していただけています。
佐藤
同じ関東でも山梨などは、テレビの地方局があるため独自の動きをしています。
兼松
東北も同じです。地方局があるので、レギュラー番組に出演していると主婦の方々から街で顔を指されたりします。ただ残念なことは、芸人さんの絶対数が少ないので仕事依頼が重ると全て引き受けられない時です。
前田
そういう問題はあります。長野県は“住みます芸人”のこてつさんが、県の観光大使を務めている峰竜太さんの部下のようなポジションで信州観光宣伝部長をやらせていただいているので、観光のお手伝いをやらせてもらうことが多いです。また、長野県は全部で77市町村あります。
鮎川
多い!県内の移動が大変ではないですか?

Q&A

前田
そうです。住んでいるところから最南端まで車で3時間かかるので、車の走行距離がどんどん増えます。
兼松
エリア社員あるあるですね。年間何万キロは簡単にいきますよね。
前田
毎年、記録を更新しています(笑)。
佐藤
そこも全然違いますね。僕と鮎川さんは電車移動が多いです。

“住みます芸人”とともに1から築いた仕事の基盤

佐藤
1年目の頃は仕事の仕方もあまりわからないので、“住みます芸人”のLLRさんととにかく二人三脚で自治体への挨拶や営業に行っていました。そのうちにクライアントを紹介してもらえるようになって、大きな営業や仕事が増えていきました。何事も一つひとつ丁寧にやることが大事と思いました。長野県ではどうですか?
前田
こてつさんの場合は、少し特殊で“住みます芸人”になる前からレギュラー番組を持っていました。そこで得ていた知名度が仕事のやりやすさにも繋がりました。ただレギュラー番組がすでにあったので他の局でレギュラー番組を新たに獲得することが難しかったですが、地道な頑張りで増やすことができて良かったです。新卒採用の二人はいきなりの実践だったので大変ではなかったですか?
兼松
最初は戸惑いました。
鮎川
社会人経験がなく右も左もわからなくて。マナーもほとんど知らなかったのでネットで調べて勉強しました。

鮎川 雅江

㈱よしもとデベロップメンツ エリアセンター所属。

Q&A

佐藤
鮎川さん、新人の頃はお客様の前で「お茶どうぞ」って言われるまで律儀に飲まないで待っていたんですよね? あと、風邪を引いて高熱にもかかわらずアポイントを取っていたクライアントのところへ行ったんですよね?
鮎川
そうです。今、考えると失礼なことをしてしまったと反省しています。あの頃は正しいと思っていました。

兼松 辰幸

㈱よしもとデベロップメンツ エリアセンター所属。

佐藤
そういう失敗は鮎川さんだけじゃなく、僕らもたくさんありますが、最初に色々と経験できたことは良かったと思います。例えば、あるイベントで用意していただいたマイクとスピーカーがとても小さいものしかなくて焦りました。その時は市役所から借りて無事成功しましたが、ミスをマイナスに捉えずにトラブルもプラスに変えることは大事だと思います。
兼松
確かにエリア社員は基本一人なので大変です。地元にいる場合は、家族、友人、仕事のパートナーである“住みます芸人”もいますが、職場はあってないようなものです。
鮎川
そうですね。真面目になんでも必死でやることが正しいと思っていました。もちろん一生懸命やることはいいことですが、100%向き合いながらも抜きどころを考えながらメリハリを付けられるようになってきたと思います。
前田
確かに抜きどころは必要かもしれません。全部署の業務を一人でやっているようなものですから。
兼松
構成作家さんに頼らずに見よう見まねで台本も書きます。

Q&A

佐藤
毎日やることが違うので、そういう状況を楽しめる人はとても向いてると思います。毎日飽きることがありません。

パートナーである“住みます芸人”との向き合い方

兼松
山形は担当になったばかりですが、岩手県“住みます芸人”のアンダーエイジさんは1年目から基盤が作れていて自分達でも仕事を取ってきます。宮城県“住みます芸人”の爆笑コメディアンズさんとは節目節目で会議をして、やりたいことをその都度、確認しています。こてつさんはどうですか?
前田
1年目の頃は、「なんでもやります」っていう姿勢で一緒に仕事を探していました。今は、県内での知名度も上がってきて仕事もいただける状況なので、いい意味で意見を言い合うようになれました。時にはぶつかることもありますが、「こういうことがしたい」とお互いがはっきり言えるようになったので関係性は成長したと思います。千葉は?
鮎川
まだお付き合いのない自治体さんもいるので、なんでもやります精神でいただける仕事は全てお引き受けして、とにかく顔を売っています。例えば、田植えのお手伝いでもやります。
前田
農業は“住みます芸人”のあるあるですね。地元の方と仲良くなれるのでよく一緒にやることがあります。
佐藤
千葉もですけど、首都圏は先輩芸人さんや売れている芸人さんが身近にいるため、絡む機会がたくさんあることは“住みます芸人”にとって刺激になります。地方で1組だけだと地元の方に甘え過ぎてしまうところがあります。“住みます芸人”は若手が多いですが、大企業との契約もあって、“吉本”の看板を背負っていてタレントの自覚と責任は不可欠です。栃木県“住みます芸人”の上原チョーさんは先輩と一緒にイベントする機会が少なかったので、他の芸人さんと絡む場を設けて刺激をもらいながらスキルアップできたらと考えています。
前田
周りの人がこてつさんを誉めてくれる分、敢えて良くなかった部分を指摘して伝えるようにしています。
兼松
僕も経験値をあげるために、東京からあべこうじさんに来てもらってイベントのMCをしてもらったり、終了後にアドバイスをもらう機会を設けるようにしています。他県のエリア社員や“住みます芸人”から学ぶことも多いです。
鮎川
エリア社員による“住みます芸人”の活動報告レポートが定期的に送られてきますが、温泉、列車、婚活などのイベントの案件はどの地域でも役立ちます。他県で成功した事案を持ってお客様のところへ提案することもあります。
前田
参考になりますね。エリア社員は協力できる仲間です。

エリア社員としての今後の仕事について

佐藤
今後、お笑いはもちろん、よしもとに所属している盲目のミュージシャンである木下航志さんを日本中で知られる存在にしたいです。天才的な才能がある方ですが、木下さんのようにまだ世の中には出ていないすごい才能や能力を持った人がよしもとには多いので、そういう人達が脚光を浴びれるように地域を絡めてお手伝いしていきたいです。
鮎川
私は、現状を打開していくことが当面の目標です。今まで千葉に初めてできた常設劇場と“住みます芸人”を別として考えていましたが、幕張セブンスターズさんという有名な芸人さんのユニットができたことによって幕張界隈が元気になったので、“住みます芸人”も一緒に協力して盛り上げていきたいです。地元の方々に千葉のお笑い=よしもとというイメージを持ってもらえるようになりたいです。
前田
長野県の場合、これまでは出演者として呼んでいただく機会が多かったですが、今後はよしもとの東京や大阪の本部のように制作の全てに携われるようになりたいです。よしもとに任せれば番組ができると言われるように、仕事の幅を広げていきたいです。
兼松
地方として、そこは狙っていきたいところです。東北の場合、「仙台に事務所があるんだね」って言われることが多くて知名度は低いですが、もっと認知を上げていきたいです。また、制作力はもちろん、スポンサー獲得も担いながら、攻めたローカル番組を作ることができれば、エリア社員としての活動ももっと広がると思います。